2011年に完成した私達の教会は、油山観光通りから少し東に入って坂道を上った、福岡市中央区の住宅街の一画に位置しています。聖堂を中心に修道院と信徒会館が深い軒のある屋根が水平に伸びて両手を開いて迎えいれるような、坂を上ってくる人たちに威圧感を与えない建物を目指して設計されました。
特徴的なのは、聖堂正面に立つ御像と十字架です(旧聖堂から、移築したもの)。シンプルな感じですが、その十字架の背景の煉瓦積みの壁は、かすかに天上から光が射しこみ、職人さん達の苦労が思い起こされる肌理細やかな仕上げです。過ぎ越しの象徴として、地上から立つ受難の十字架から天にむかい復活へと導かれます。第二バチカン公会議の「キリスト中心」のコンセプトが、そこに反映されていると思います。
また、もう一つ特徴的なのは、聖堂上方を後方から囲むようにして配置されている「ブルーのステンドグラス」です。これは、マリア様のマントを表しています。マリア様が、私達を守って下さるようにという、祈りが込められています。さらに、その思いは、マリア様が私達をマントで包んで、悪の力から守られるようにと、聖堂、修道院、信徒会館の壁を覆うタイルにも反映されています。青いタイルを作ることは、難しいのだそうですが、私達の教会の外壁には、少しくすんだ青のタイルが使われています。
私達の教会はこのように、私達の従う方であるキリストと、キリストに従う私達の守護者であるマリア様がシンプルに表現された教会です。どうぞ皆様、一度お出でになって下さい。